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ケネス・ロゴフ、次の金融危機の第一候補は中国だと語る2009/12/19 00:55

JP-WSJ:ケネス・ロゴフ、次の金融危機の第一候補は中国だと語る


12月15日、ウォール・ストリート・ジャーナルが日本語版ウェブサイト開設。
本ブログが注目してきたケネス・ロゴフが早速登場。

私は12月10日の「ギリシャに学ぶロゴフとブイターの影響力」でこう書いた。

今ギリシャが大ピンチ。
ギリシャに続くのはやはりアイルランドとなるのか。

それでは危機のピークはどこにある?
おそらくそれはチャイナ・バブルが弾ける時。

中国はバブルを防げなかった日本や米国とは違うのか?
おそらくロゴフは「中国が愚行に走らない保証などない」とクールに答えるだろう。


そして、やはりロゴフはWSJでクールに語っています。

世界は中国が成長し続けると考えているが、次の金融危機が起こる「第一候補」は中国だと。

原文では「中国はいつ危機が起きてもおかしくないほど非常に危険な状態だ」と語っていることも付け加えておきます。

チャイナ・バブルが弾けた場合、その大津波は日本を直撃する。
鳩山政権は想像を絶する危機の存在にまったく気付いていない。


<関連記事引用>

見通し暗いソブリン債
2009年 12月 18日 17:36 JST
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Finance/node_14165

 国際金融の専門家として、国際通貨基金(IMF)の元エコノミストでハーバード大学経済学部のケネス・ロゴフ教授とメリーランド大学のカルメン・ラインハート教授の右に出るものはいないだろう。大半のアナリストが過去30~40年間しか振り返らないのに対し、彼らは最近の共著でスペイン帝国以前まで遡って金融危機や国際破綻の歴史を幅広い見地から検証している。

 ロゴフ教授は、「増大し続ける世界各国の財政赤字は、ソブリン債の債務不履行など長引く経済的難局の前兆となり得る」として、歴史的視点からみても現況は憂慮すべきだという。

 ギリシャ国債のデフォルトに対する年間保証料は現在元本の約2.6%に達しているが、ロゴフ教授はギリシャが過去に債務不履行状態に陥っていた期間の長さを考えると、それでも低すぎると考えている。IMFも、実際に危機が訪れるまでは介入しない。

 バルト海や東欧の国々、アイルランドやスペインなども財政は非常に逼迫しており、先行きは不安だが、ユーロという共通通貨が政策の自由度を縛る。

 ロゴフ教授は、大きなソブリン債危機が来るのはおそらく数年後だという。かつては救済する余力のあった米国、ドイツ、日本が今は多大な債務を抱え、支援できなくなっていることが今後は非常に大きな問題となる。

 こうした状況は、米国民にとって何を意味するのだろうか。

 ロゴフ教授の結論は明るいものではない。

 教授はまず増税は避けられないとみている。社会保障や医療費負担をあわせると最高税率は50%に届くかもしれないといい、401kなどの節税対策をフル活用することを勧めている。

 教授が正しければ、いずれインフレが到来するだろう。「仮に先進国が債務不履行に陥るとすれば、それはインフレが引き金になる」と教授は語る。

 カリフォルニア州債のような米国の地方債も債務不履行の危険性を抱えている。現に、カリフォルニア州債の元本保証料はすでに2.35%で、ギリシャ国債と同程度に迫っている。

 また世界は中国が成長し続けると考えているが、教授は、次の金融危機が起こる場所として中国を「第一候補」に挙げている。


<関連サイト>

ホーム - The Wall Street Journal, Japan Online Edition - WSJ_com
http://jp.wsj.com/

What a Sovereign-Debt Crisis Could Mean for You
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Finance/node_14165/(language)/eng-US
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703323704574602030789251824.html

ギリシャに学ぶロゴフとブイターの影響力
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/12/10/4749187

コメント

_ 良くコメントするようになった読者 ― 2009/12/19 03:46

小沢書記長と朝貢団の皆さんにも,このロゴフの記事を是非とも読んで頂きたいですね。
焦って動くとババつかまされるよ,と。

_ mzr ― 2009/12/19 06:40

いかにもWSJらしいですね。しかし、中国が危機になるとしても不動産も株も2006年~2007年の高値すら未だ回復できていないし、今年上半期に急増した銀行融資も下半期に入ってバブル懸念を憂慮した政府が引き締めている。CDSやらMBSを刷りまくってる訳でもないし、米国のように財政赤字とかバブル前提で無理に消費している訳ではない。銀行も不良債権処理は数年前に終わり財務も悪くないので多少の不良債権増にも十分耐えられる。昨年もよく五輪が終わると中国は経済が崩壊するとかいう文句が良く聞かれましたが・・・。

_ isaacpapa ― 2009/12/19 07:37

妙案思いつきましたw

グローバルな国債相場の凍結と同時に,米国債を軸としたブロック経済の構築.英国,支那,日本も含め.対処療法的に2年は持つでしょう.

_ Y-SONODA ― 2009/12/19 11:09

★良くコメントするようになった読者さんへ

>焦って動くとババつかまされる

ハリマン事件の教訓が蘇りますねー。ちゃんと歴史を学ぼう!

★mzrさんへ

>いかにもWSJらしい

あはは、こういう読み方は実に正しい。
ただし食わず嫌いはいけない。
日本の新聞&テレビのようにNYTやWPだけを見ていると、イラク戦争の時のように慌てふためくことになります。
これも日本におけるリベラル・バイアスの問題点ですね。
私も「ギリシャに学ぶロゴフとブイターの影響力」のコメント欄に書いたように中国はバブルをうまくコントロールするような気もしています。
とはいえWSJの背後にいる連中がチャイナ・バブルをますます膨らませて、頃合を見てブスッと刺すような気もする。
しかも、都合よく次は共和党=WSJ政権になりそうな気配も漂っている。
共和党政権になれば中国の民主化を大声で叫びだすかもしれない。
日本の民主党は政権を担っている以上最悪のシナリオも想定したほうがいいと思います。

★isaacpapaさんへ

2年ものの妙案だと乗れませんねーw
10年先にはまた戦争の足音が聞こえてくるような気がする。
日本は当面埋没して死んだふりが一番いいかもしれませんよ。
混乱が収まったらひょこっと顔を出せばいい。

_ isaacpapa ― 2009/12/19 13:35

園田さんへ

今,2年先は長期ですよ〜w

_ Y-SONODA ― 2009/12/20 01:47

isaacpapaさんへ

そっか、こんな時期の2年は長期かぁーw

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