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ゴジラとモスラ、キングギドラとキングコングの怪獣地政学2009/09/09 08:46

シネラマソフビシリーズ 大怪獣モスラ モスラ ソフビフィギュア(再販)


本来なら周縁にいて騒ぐだけの道化者。
そんなトリックスターがなぜか一躍国民の人気者に。
自民党のトップに担ぎ出されてゴジラ誕生。

目は血走り、背中はピカピカ、その口からは「自民党をぶっ壊す」の熱線放射。
調子に乗って大暴走。

ゴジラのワンマンショーに国民も酔いしれる。
視聴率が稼げるゴジラにマスメディアも飛びついた。
郵政民営化というトリックにもコロッと騙された。

そして、ついに自民党はまっくろくろすけ学級崩壊。
代わって怪獣のくせに友愛掲げるモスラが舞い降りてくる。

ゴジラの続編としてのモスラ。しかし、安倍、福田、麻生同様にキャラ弱し。
太陽パクパク夫人に期待を寄せるものの、発行部数が伸びないとわかれば、マスメディアは切り捨てる。
ゴジラはマスメディアに悪い癖を植えつけたようだ。

ゴジラが壊したかったものは何か。
自民党の古い体質なのか、官尊民卑の政治風土なのか、それとも日本そのものだったのか。

単に「ぶっ壊せば何とかなる」程度のものだったのかもしれない。
しかし、「改革」を訴えるゴジラの頭の中にはシュンペーター流の創造的破壊があったことは間違いない。

結果としてみれば、創造的破壊は日本に馴染まなかった。
破壊されて文句を言うだけ。新たな分野にチャレンジした人はどれほどいたのか。
なにやら格差以前の問題に見えてくる(チクリチクリ)。

これがゴジラの大誤算。
気がつけば、モスラが吐き出す繭の中でのひきこもり生活。

不思議なことにモスラは超ドラゴン怪獣・キングギドラと友愛関係。
繭ごと差し出しパクリとやられるのか。

そんなことは許さないとどうせ誰かが外圧利用作戦再発動。
「また俺かよ」といいながら、星条旗まとったキングコングの御出座しとなる。


<関連記事引用>

鳩山内閣の控室では(大機小機)
2009/09/08日本経済新聞朝刊

 「塩爺(じい)」こと塩川正十郎元財務相の近著「ある凡人の告白」(藤原書店)で8年前の小泉内閣発足時の知られざる裏話を読んだ。

 閣僚の認証式が始まるのを待つ約2時間、皇居の一室に小泉純一郎首相と新大臣候補らが一堂に会し新内閣の基本方針を自由闊達(かったつ)に論じたという。

 小泉首相からバブル崩壊後、数次の内閣の努力にもかかわらず経済の回復が目立たない。官主導から民主導へと国の体質を改善しないと、経済はよくならないのではないか。そのためには、聖域なき構造改革をすべきである、との提案があったという。

 ある大臣候補が「経済の指導原理を、ケインズでいくのか、フィッシャーでいくのか、シュンペーターでいくのか」と発言し、論議になった。小泉首相が、グローバル化の時代にケインズ流の政策は不適切ではないか。シュンペーター流の創造的破壊を伴う改革をしなければ、という趣旨を述べ、郵政や道路公団の民営化も明言したそうだ。

 翌年度の国債発行額を30兆円に絞り込む方針も、その場で決まった。初閣議よりも前に皇居の控室で、政権を貫く“骨太の方針”が固まったというわけだ。

 前回の「郵政選挙」で有権者は、この改革路線を支持したはずではなかったか。それが手のひらを返して……とは思わない。手のひらを返したのは、むしろ「ポスト小泉」の政権ではなかったか。

 安倍晋三政権で「骨太の方針」から「構造改革」の4文字が消えた。麻生太郎首相にいたっては郵政でブレまくり「100年に1度の危機」を口実に理念なきバラマキに走る。4年前は改革シンパだった有権者の鉄槌(てっつい)を食らって不思議はない。

 さて新政権だ。民主党のマニフェストには「成長戦略がない」と批判されてきた。鳩山新政権の経済運営の基本方針が見えないのだ。

 家計にテコ入れする内需重視はわかるが、グローバル化の時世に、みすみす外需をあきらめるのか。高速道路無料化や、ガソリン値下げ(暫定税率廃止)と低炭素社会の実現は、どう結びつくのか。4年間も消費税に手をつけずに年金改革ができるのか。

 来週発足する鳩山内閣の控室では、自由闊達に議論し、早々にそのあたりのメドをつけておいてほしい。「友愛」などと空疎な理念をもてあそばずに。     (手毬)


注記:「ある凡人の告白―軌跡と証言」塩川正十郎 (著)P157~158参照
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%82%8B%E5%87%A1%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%91%8A%E7%99%BD%E2%80%95%E8%BB%8C%E8%B7%A1%E3%81%A8%E8%A8%BC%E8%A8%80-%E5%A1%A9%E5%B7%9D-%E6%AD%A3%E5%8D%81%E9%83%8E/dp/4894346915/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1252452630&sr=1-1


<関連記事>

「小泉純一郎=トリックスター」説を読む
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/09/07/4566408


<画像引用>

シネラマソフビシリーズ 大怪獣モスラ モスラ ソフビフィギュア(再販)
http://item.rakuten.co.jp/atmart/v16171/

コメント

_ 老荘バーク ― 2009/09/09 11:53

>そんなことは許さないとどうせ誰かが外圧利用作戦再発動

最近の流れを見ていると、確実にそうなりそうですね。
「外圧による改革」作戦が有効であり続けるのが、
様々な意味で日本ぽいような。

>結果としてみれば、創造的破壊は日本に馴染まなかった。

ことと併せて考察すると、
何かしらの「形」が見えてくるような気がしています。

_ へなちょこエンジニア ― 2009/09/10 07:39

>本来なら周縁にいて騒ぐだけの道化者。
それだけ人材が払底していたのでしょうなあ。
あとはつるべ落とし。

_ Y-SONODA ― 2009/09/10 09:14

★老荘バークさんへ

>何かしらの「形」が見えてくるような気がしています。
結局何も変わらないということになるかもしれませんね。
それを誇ればいいのでしょうか。

★へなちょこエンジニアさんへ

>あとはつるべ落とし。
あはは、まさにそうですね。
とはいえ誰が這い上がってくるのか。これは見物ですね。

_ ななし ― 2009/09/12 03:08

え?
内需拡大と外需は二律背反するもんですかw?
私は内需あってこその輸出企業だと思ってますがね。
緩やかなインフレはそのまんま円高是正にも繋がりますしね。
為替に左右されない金城湯池の国内市場を駄目にしたのが構造改革だったと思ってますしw
ピーク時には700万台超えてた新車市場が今や500万台切りそうなところまで来ちゃったw
30年前の水準でしょ?
しかも利益率の極めて低い軽しか売れない。
で、金融危機による外需減少と円高で大打撃。
そもそも輸出型大企業は不況、不況と言いながら90年代以降も7%を超える高成長だったはず。
06年度くらいまでは企業利益の総計は過去最高を更新し続けてたような記憶が。
確かバブル期の2倍を遥かに超えてたような。
それが国家の成長に結びつかない構造にしちゃったのが問題でしょ。
要するに税制含めて利益分配のやり方に失敗しちゃったのが最近の日本でしょ。
利益が国民に還元されなくなったのが大問題のような気がするのは私だけ?
この国のGDPの約6割は個人消費でっせ?
言いかえれば家計や個人の懐が潤わない限りデフレも不況も続くって事でしょ。
企業利益は国民に還元されずに株主や外資のものになるのが最近の流れじゃねえの?
経営者の給与と株主配当だけが増え続け、国民はまさに1億総貧乏になっちまったような。
そういやピーター・タスカーと言うニューズウィーク日本版の記者が郵政選挙で自公が勝った時にこれで日本も1億総中流から1億総貧乏になったと嘲笑してたがw

_ Y-SONODA ― 2009/09/12 10:22

ななしさんへ

ええええええええええええ?
内需拡大と外需は二律背反するってどこに書いてありました?
どこどこどこ?どこよ、どこどこ?
あ。。あった。引用した日経記事の中にそのような記述が。
文句あるなら日経新聞へどうぞ~。

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_ 米流時評 - 2009/09/10 23:23


    ||| 転機か 破局か、明日の日本 |||
 エーリアン鳩山 + プーチン小沢 = 転機か、破局か、デンジャラス・ジャパン
 
国を守るのは、軍事防衛力だけではない。
それ以前にたしかな外交力が、平和を築く礎石となる。
他国の覇権と侵略勢力の矛先に、つけ入る隙を与えないために
国際経験豊かな外交のマンパワーが、国家の最前線を守る盾となる。

 昨日のエントリで、私が言いたかったことをひとことに集約するなら、
 「外交経験の未熟な鳩山民主党政権は、現在の日本にとって非常に危険だ」
 ということである。
 ましてや、全体主義国家である中国やロシアに対して
...