Google
WWW を検索 「園田義明めも。」を検索

新型インフル、どうして若者に集中?2009/05/18 09:24

新型インフル、どうして若者に集中?


日本でも新型インフルエンザの感染は若者に集中。
この理由に言及した数少ない記事を紹介しておきます。

新聞やテレビはもっとこの点をつっこんでよ。


<関連記事引用>

新型インフル、高齢者には免疫か
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090508-OYT8T00248.htm

米の感染、18歳未満が半数超

 世界中に感染が広がっている新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)について、高齢者の感染者が少ないことが注目を集めている。「高齢者には何らかの免疫があるかもしれない」と指摘する専門家もいる。

 米疾病対策センター(CDC)は6日、米国内で感染が確認された642人の患者のうち、58%が18歳未満の若者だったと発表した。通常の季節性インフルエンザでは、乳幼児や高齢者の感染者が多いだけに、新型インフルエンザでは、なぜ、若者に感染者が集中するのか憶測を呼んでいる。

 感染者の最も多いメキシコでも、高齢者の感染者が少ないのは同じで、同国内で最多の治療実績を誇る国立呼吸器疾患研究所付属病院でも、重症で入院する患者の大半が20~50歳だった。

 世界保健機関(WHO)の緊急委員会委員を務める田代真人・国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長も、今回の新型インフルエンザで60歳以上の感染者がほとんどいないことを不思議がる。

 田代センター長は「今から60~65年前に、今回の新型ウイルスに似たウイルスが流行し、高齢者が免疫を獲得している可能性がある」と指摘する。CDCのリチャード・ベッサー所長代行も6日の記者会見で、春休みにメキシコを旅行した若者から新型インフルエンザの感染が広がったのが一因としながらも、高齢者が新型のウイルスに対して免疫を持っている可能性があるとの見解を示し、今後詳しく調査する必要性を強調した。


[談論]新型インフル 坂口力氏、岩崎恵美子氏、根路銘国昭氏
2009/05/13東京読売新聞朝刊

◆ウイルス変異、夏も観察 

 ◇根路銘国昭氏 

 新型インフルエンザが豚インフルエンザから発生することは、ある程度予想していた。

 国内では1977年、米国から輸入された豚が豚インフルエンザ(H1N1型)に感染しているのが確認され、翌78年には神奈川県で、A香港型(H3N2型)と遺伝子を交換したH1N2型が豚から見つかったことがあるからだ。

 この時は豚から人間に感染しても病気を起こすことはなかったが、人間や鳥のウイルスは豚に感染できる。しかも、豚ウイルスは鳥ウイルスより、人間に感染しやすく、豚はインフルエンザウイルスの倉庫のようなものと言える。

 新型を含むインフルエンザウイルスは動物の細胞で増える。その際、年老いた細胞より若い細胞の方が、増殖力が強い可能性がある。今回、若い人に感染者や重症者が多いのも、そのためかも知れない。豚にインフルエンザが流行した長崎県で、91年に人間を対象にした検査でも、免疫を獲得していたのはスペインかぜを経験した90代以上と10代の若者だった。

 今回の流行で60歳以上の人は免疫があるらしいという報告があるが、これは新型ウイルスがまだ高齢者の体内では増殖しきれていないだけで、高齢者は大丈夫という説は根拠がなく、安心はできない。

 今回の新型ウイルスは遺伝子を見る限り、人から人へ簡単に感染するタイプにはまだ変化していない。季節性インフルエンザと比べると、未熟なウイルスと言えるが、人の間で感染を繰り返すうちに変異し、感染力が強まっていく可能性があるから、注意が必要だ。

 日本が今回、水際作戦で入国前に感染者を見つけたことは評価していい。ただし、感染しても症状が出ない人はいるだろうし、検疫所などで効果を発揮している簡易キットも、精度は6~7割程度だ。

 つまり、感染者が検疫をすり抜ける可能性は高く、国内で患者が発生することは防ぎきれない。渡航自粛は経済面へ影響を与えるから、ナンセンスだろう。それよりも水際での検疫と、国内で発生した患者の周辺調査の2本柱をしっかりすることが大事だ。

 新型は人で増殖する力がまだ弱いから、仮に国内で発生しても、5月中は散発的な発生にとどまるだろう。梅雨に入ると、空気中の湿度が上がって流行しにくくなり、いったん発生が終息したように見えるかもしれない。

 しかし、夏の間にも季節性インフルエンザは人から人へと感染している。新型が上陸していれば、秋以降の流行シーズンまでに変異する可能性があるため、新型の監視はこの夏が勝負だ。

 新型の出現を予測し、90年代から準備してきた日本は、地方衛生研究所ごとに優秀なインフルエンザ研究者を育ててきた。世界に類を見ない、日本の財産だと言える。

 ウイルスとの戦争に勝つにはまず、彼らが働きやすい環境を整えることだ。検査に必要な機器や資金も十分に用意すべきだ。その上で、医療機関で感染者を早く発見し、遺伝子の変異を調べ、患者が発生した地域では疫学調査を徹底すべきだろう。


<画像引用>

Update: Novel Influenza A (H1N1) Virus Infections --- Worldwide, May 6, 2009
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5817a1.htm

コメント

_ 野蛮な来訪者 ― 2009/05/19 02:27

なんか、あっという間に日本の感染者数は世界4位になったそうですね。。。
人口比率だとまた違ってくるんでしょうけど。
でも、このスピードになんか違和感あります。

感染者が日本より先に発生した、ヨーロッパなんかだと、マスクしている人はほとんどおりませんし、日本より乾燥しているので伝播も早いと思うのですが。。。

なーんか怪しんでしまいます。笑いごとじゃ済みませんよね。

おそらく、民間企業は今後危機対策として、場合によっては、工場ラインの休止(これ甚大)、映画館や遊園地の閉鎖も出てくるでしょう。
選挙選だって、集会無しには語られないので、当面なしでしょうね。
マクロへの影響が気になります。

_ Y-SONODA ― 2009/05/19 08:00

野蛮な来訪者さんへ

一気に4位に躍り出ちゃいましたね。
それでもなにやらお気楽みたいですよ。
関西のカラオケ店には高校生が殺到しているようです。

関東に感染者が出るのも時間の問題。
経済や総選挙への影響も計り知れない。

とはいえ、梅雨に入ればいったんおさまるのではないかと。
やはり秋からいよいよパニックになるかもしれませんね~。

_ へなちょこエンジニア ― 2009/05/19 13:33

野蛮な来訪者さん
>映画館や遊園地の閉鎖も出てくるでしょう。
キッザニア甲子園が閉鎖しました。
こちらは、外出する人が減っています。うちのガキも休校とか。

_ Y-SONODA ― 2009/05/20 22:52

へなちょこエンジニアさんへ

うちのチビは八王子で感染者が出たことで只今大騒ぎ。
しかし中間テストは明日から。
休校があったとしてもテスト終了後になりそう。
「あと二日早ければ」と口走っております。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
「カ○スの勝手でしょ」にようこそ♪ 質問:○に入るカタカナ一文字は?

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/05/18/4310850/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。